一人で美容室を経営していくことには、時間単価が重要になってくることがあります。
時間単価とは、時間によって定められた賃金のことを言います。
一人での経営の場合は1日に担当できる人数が決まってきてしまうので、時間単価を上げることが出来ないと売上を伸ばすことが出来ません。
例えば、1日8時間労働だとすると、カット+カラーのお客様は2時間程度の施術時間がかかるので1日で4名しか受け付けることが出来ません。
そこで、今回は僕自身が営業でしている時間単価をあげる工夫を紹介したいと思います。
高額な施術メニューでも1人のお客様に時間をかければかけるほど時間単価は下がっていくよ!
この記事で分かること
- 時間単価を上げる方法
- 時間単価を上げるための道具
時間単価を上げる方法
そんなことかと思うものもあるかと思いますが、1人での経営では掃除、洗い物、最近では消毒など意外と手間がかかります。
実際に営業してみると、なかなか大変で次のお客様のご来店ギリギリになる場合もあり気持ちが焦ります。
そんな手間を少しでも減らす方法を紹介します。
ドライヤー
毎日使うドライヤーですが、出来る限りドライヤーのブロー時間が減ることでも決められた時間内にお客様を帰すことができたり、仕事の効率が良くなるので重要になります。
ダイソンのドライヤーやリュミエリーナのレプロナイザーなどの出来る限り風量が大きいものがオススメになります。
毎日使うものなので、製品の価格が多少高くても十分に元が取れる買い物だと思います。
良いドライヤーを使うことでお客様の満足度も上がり、他店との差別化も計れます。
リュミエリーナのレプロナイザーと言うドライヤーは4Dと7Dがありますが、僕のお店には2台ずつあり実際に使ってみた感想では4Dで十分かと思います!7Dは少し値段が高すぎる印象です!
タオル
これも毎日使うものですが、シャンプーが終わった後のタオルをマイクロファイバータオルを使うことで少しでも髪の毛の水分を吸収することが出来るのでブロー時間が早くなります。
マイクロファイバータオルは通常のタオルよりも糸が細く毛細管現象と言う原理で水分を吸い上げます。
吸水力、速乾性が高く、柔らかいので肌触りも良いのでオススメです。
ロングヘアーのお客様はタオルを2枚使い2度拭きをすることでかなりブロー時間の短縮になります。
実際のお客様にも「タオル柔らかくて気持ちいいね。」と言って頂けています。
マイクロファイバータオルは柔軟剤を使いすぎると吸水力が弱まるので注意が必要だよ!
カウンセリング
カウンセリングは重要ですが、カウンセリングに時間がかかりすぎると施術時間にも影響がでてきてしまいます。
カウンセリングでは必要な情報がすぐに確認できるような要点を絞ったマニュアルを作ることで時間を短縮することが出来ます。
事前に確認事項を書いたカルテなどを用意しておき、お客様のカウンセリングをしながら必要な要点を書いていくことでスムーズなカウンセリングがしやすくなります。
主に、
・現在のお悩み
・ヘアデザインの確認
・施術内容の確認
・施術時間の確認
・施術料金の確認
を始めのカウンセリングで確認しておき、その他は施術をしながら細かく確認していきます。
パーマ2液
パーマ施術の時に使われる2液と呼ばれる酸化剤ですが、臭素酸塩(ブロム酸)と過酸化水素(オキシ)の2種類がありますが、質感、放置時間などの違いがありますが、1人での経営では過酸化水素を使用することで時間短縮ができるのでオススメです。
一般的に臭素酸塩はしっかりカールがでたり、ハリコシがでやすいですが、ヘアカラーの退色がしやすかったり、放置時間が15分程度と時間がかかります。
過酸化水素は柔らかくカールが仕上がるので最近のヘアスタイルデザインにも相性が良く放置時間が5分程度となっています。
少しの時間の差ではありますが、実際に一人で営業するととても助かります。
過酸化水素は髪の毛がアルカリに傾いている場合には酸化作用が強くなり、ダメージの原因になるので中間水洗や酸リンスなどで中和することで髪の毛の負担を少なくすることができるよ!
薬剤選定
カラーやパーマの薬剤選定も施術時間に影響しますので、適切な薬剤を選べるようにしましょう。
カラー剤はアルカリの濃度を調整することで早く染まる薬剤選定にしたり、パーマ、ストレートパーマなどはロッド選定や髪質にあった薬剤で早く還元するように工夫することが大事です。
また、リタッチなど事前に施術内容が分かるお客様の場合は来店前などにカラー1剤をカップに入れておくことでカット後や先にカラーをする場合にスムーズになります。
技術スピード
上記に書いたものは、時間短縮をしやすくするための細かいことでしたが、自分自身の技術力を上げることで施術のスピードを上げることも重要になります。
以前にも違う記事で紹介しましたが、8時間労働の場合、カラー+カットのお客様を通常2時間かかる場合は4人が限界になりますが、施術時間を1人1時間半で終わらせることが出来れば、同じ8時間労働でも1日に担当できるお客様の人数を1人増やすことが出来ます。
施術スピードを上げることは、自分自身が他の事をする時間を作れるので、SNS更新や領収書の整理、お店の掃除、片付けなど営業時間内に効率よく業務をすることが出来ますよ!
サブメニュー
お客様が帰られる施術時間の中で客単価を上げることが出来るサブメニューも時間単価を上げることが出来ます。
トリートメントやクイックスパなどの滞在時間が伸びないメニューで自店に合ったものを選ぶと良いと思います。
注意点は設備投資や商材導入代金が高額なものは何人のお客様が施術されるのか?やどのくらいの収益をつくれるのか?などの費用対効果を考えることが大事です。
長期で考えて時間単価が上がるものでしたら、良いですがランニングコストのかかるものにも注意しましょう。
まとめ
今回は主に時間単価の記事を書きましたが、そんなことかと思うような内容もあるかと思いますが、小さなことでもコツコツと積み重ねることで大きな成果になると思います。
1時間当たりの生産性で経営を考えていくことで時間や体力的な面でも1人での経営がしやすいと思います。
お店での滞在時間を減らす努力をすることは、お店側、お客様側にもメリットとなります。
時間の話ばかりをしましたが、時短と手を抜くことは違うので、それぞれの経営に合った生産性の上げ方を考えてみましょう!
お店の滞在時間=高い料金ではないよ!滞在時間が短くても値段(価値)を下げる必要はないよ!