青色申告は個人事業にとても大事になるので、勉強してみましょう！！
確定申告には青色申告と白色申告という２種類があります。
この２種類のうち青色申告は白色申告より節税面でのメリットがあります。
青色申告では３０万円未満の減価償却資産や家族への給与を経費として計上できるようになることや、青色申告特別控除と言うものを受けることが出来ます。青色申告特別控除は、所得から最大６５万円の控除が受けられるのでとても効果の高い節税になります。
このようなことから、確定申告は青色申告で行うのがオススメです。
青色申告特別控除を受けられる条件や節税効果についてこの記事で説明していきたいと思います。
青色申告特別控除について
所得税を納めるために所得を税務署へ申告する確定申告は、フリーランス、自営業などの個人事業主が必ず行わなければならないことです。青色申告は白色申告に比べて帳簿を作る手間がかかりますが、青色申告特別控除などのいろいろな節税メリットがあります。
青色申告特別控除は、最大６５万円か５５万円、または１０万円を所得から控除できる制度のことです。所得は、事業で得た総売上から、仕入や人件費などの必要な経費を引いたお店に残る利益のことを言います。所得税はその利益から控除額を引いた課税所得金額に対して課税される税金になるので、控除額を増やすと課税される所得額を抑えることができ、大きな節税効果を受けることが出来ます。
所得から６５万円を控除できるのはとても大きい節税になるよ！
青色申告特別控除を受ける条件
青色申告承認申請書を提出する
青色申告を利用するためには青色申告承認申請書と言う書類を税務署に提出しなければなりません。
これからお店を開業しようとする人は、開業届と一緒に青色申告承認申請書を提出すると良いと思います。
青色申告承認申請書は開業届と一緒に出すようにしよう！
事業所得か事業的規模の不動産所得がある
この項目は、これから開業する人には当てはまりにくいので飛ばしても大丈夫です！
青色申告の対象者となるのは事業所得、不動産所得、山林所得のどれかがある個人事業主ですが、最大６５万円か５５万円の青色申告特別控除は事業所得か不動産所得のある個人事業主のみが受けられる様になっています。
山林所得の場合は１０万円の控除となります。
不動産所得で青色申告特別控除を受ける場合は、その不動産の内容が事業規模であると認められると最大６５万円か５５万円の控除をすることが出来ます。 事業的規模であると認められる条件は１０部屋以上の貸すことが可能な室数があるアパート、マンション、５棟以上の貸すことが可能な戸建て物件を保有している場合に認められる様です。これを満たさない場合は１０万円の控除となります。
複式簿記で記帳する
帳簿の記帳には単式簿記と複式簿記があり、青色申告特別控除を受けるためには複式簿記で記帳する必要があります。単式簿記とは、１回の取引に対し１つの科目に絞って収支を記録する単純な記帳方式で、複式簿記は、１回の取引を複数の科目で記録する記帳方式です。
取引の流れを細かく記録するので、現金などの財産の残高や収支を記録することができます。最大６５万円または５５万円の控除を受けるためには多少手間のかかる記帳をしなければなりませんが、確定申告ソフトなどを利用すると記帳しやすくなると思います。
僕はfreeeと言う会計ソフトを使っています。
難しい場合は会計士さんに頼む方が他のことに時間を使えて良いよ！
現金主義ではないこと
青色申告特別控除を受けるためには、現金の動きがなくても、取引が発生した時点で記帳する発生主義の方式を採用する必要があります。現金の動きがあったタイミングで記帳し、仕訳する現金主義は利用できません。
青色申告決算書（貸借対照表と損益計算書）を提出
青色申告特別控除を受けるには、確定申告書類の他に貸借対照表と損益計算書を一緒に提出することが決められています。
貸借対照表とは、年末などの時点での事業の財政状態を見ることができる財産記録のようなものです。資産だけではなく返済しなければならない負債などを記載したもので、事業の財務状況を確認するために使います。
損益計算書とは、一定期間の儲けを見るためのものです。費用を何に使って、どれだけの売上が上がり、どれだけ利益がでているのかが確認できるものとなっています。
申告期限内に提出する
当たり前のことになりますが、確定申告の申告期限内に書類一式を税務署に提出しなければ、最大６５万円または５５万円の青色申告特別控除を受けることはできません。
提出期限は毎年３月１５日となっていますが、３月１５日が土日の場合は、翌月曜日が提出期限になります。もし、期限を越えて提出した場合は書類が全て揃っていたとしても受け入れてもらえません。
当たり前ですが、余裕を持って期限内には必ず出そう！
e-Taxで申告（電子申告）か電子帳簿保存をする
青色申告の最大５５万円の控除を受けるには、今までに説明した内容を行えば大丈夫ですが、最大６５万円控除を受けるためには、e-Taxでの申告（電子申告）か電子帳簿保存を行っていることが必要となります。
e-Taxは、インターネットを利用して国税に関する手続きをするシステムのことです。最大６５万円の青色申告特別控除を受けるためには、パソコンなどからe-Taxを使い確定申告書や青色申告決算書などのデータを提出します。
電子帳簿保存は、一定の要件のもとで帳簿を電子データのまま保存できる制度のことです。この制度を使うには、帳簿の備えつけを開始する日の３か月前までに、税務署に電磁的記録を開始するための申請書を提出しなければいけません。
６５万円の控除でどのくらい節税できるか？
最大６５万円の青色申告特別控除は大きな節税になりますが、どのくらいの金額を節税できるのか？は税率や控除額、課税所得金額ごとに変わります。最終的に納税額がどのくらい少なくなるのかは、課税所得金額で計算することで調べることが出来ます。
課税所得金額は課税所得金額＝（収入－経費－青色申告特別控除）－所得控除額の計算で求められるので、所得税額は下の課税所得金額に税率を掛けて調べます。
| 課税所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000円から1,949,000円まで | 5％ | 0円 |
| 1,950,000円から3,299,000円まで | 10％ | 97,500円 |
| 3,300,000円から6,949,000円まで | 20％ | 427,500円 |
| 6,950,000円から8,999,000円まで | 23％ | 636,000円 |
| 9,000,000円から17,999,000円まで | 33％ | 1,536,000円 |
| 18,000,000円から39,999,000円まで | 40％ | 2,796,000円 |
| 40,000,000円以上 | 45％ | 4,796,000円 |
課税所得金額については、美容室経営で払う税金の記事でも詳しく説明しています！
１０万円の青色申告特別控除を受ける場合
青色申告特別控除には１０万円の控除もあり、これは今まで書いている条件を満たせず最大６５万円または５５万円の控除を受けられなかった場合に適用されることになります。単式簿記で記帳したり、貸借対照表や損益計算書を提出しなかったりした場合は、１０万円の控除になります。
条件を満たさない内容で最大６５万円または５５万円の控除を申告すると、自分が思っていた控除を受けられない場合があります。最大６５万円か５５万円の特別控除を受けたい場合は、必要な条件を確認して申告することが大事になります。
まとめ
青色申告は帳簿を作るのが大変ですがメリットはとても大きいです。
手間をかけお金を残すか？手間をかけずお金を払うか？手間もかけずにお金を残すか？
僕は最後の手間もかけずにお金を残しました。その方法は会計士さんにお願いしています。
多少、お金を払ってでも自分の不得意分野は人にしてもらった方が効率が良いと思います。
数字が苦手だったり、時間が取られすぎる場合はこのような選択も有効です。
青色申告の方法の記事もありますよ！
